そらまめ整体院の健康コラム

背中の痛みと自律神経の意外なつながり 〜ストレス・呼吸・姿勢が関係する“背中のサイン”〜

背中の痛みと自律神経の意外なつながり 〜ストレス・呼吸・姿勢が関係する“背中のサイン”〜

2025年11月07日 19:16

「背中が痛い」「肩甲骨のあたりが重い」と感じるとき、多くの方は「姿勢のせい」や「筋肉疲労」だと思われるでしょう。
もちろんそれも一因ですが、実はその背景に自律神経の乱れが関係している場合があります。

🌬️ ストレスが交感神経を緊張させ、背中がこわばる


ストレスによって交感神経が緊張し、首から背中にかけて筋肉がこわばる様子を示す女性のイメージ。肩や背中に赤い痛みのラインと稲妻マーク。

私たちの体はストレスを感じると、危険に備えるために「交感神経」が優位になります。
交感神経は血管を収縮させ、筋肉を緊張させる働きを持ちます。
この状態が続くと、背中や肩甲骨まわりの筋肉が常に“力が入ったまま”になり、血流が滞って痛みを引き起こすのです。


実際に、慢性腰背部痛の人では自律神経バランス(特に副交感神経の活動)が低下していることが報告されています。
👉 参考文献:Autonomic Balance Differences Through Heart Rate Variability Between Adults with and Without Chronic Low Back Pain, Healthcare (MDPI), 2025.


このように、自律神経が緊張すると筋肉の硬直・血流低下が生じ、「背中が張る」「寝ても痛みが抜けない」といった状態を招きやすくなります。

🫁 呼吸が浅くなると、さらに悪循環に


浅い呼吸と深い呼吸の違いを示すイラスト。浅い呼吸では胸の上部だけが動き、赤い矢印で短い息の流れを表現。深い呼吸ではお腹まで動き、青い矢印でゆったりとした息の流れを示している。背景はやさしい色合い。

背中のこりが続くと、胸郭(胸の動き)が硬くなり、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなると副交感神経(リラックス側)が働きづらくなり、体は常に“緊張モード”のまま。

浅い呼吸 → 交感神経優位 → 筋肉のこわばり → 呼吸がさらに浅くなる
という悪循環が起こります。


医療法人MDFによる解説でも、ストレスや浅い呼吸が筋肉の緊張を高め、
背中の痛みを長引かせる原因になるとされています。
👉 参考:MDF 医療法人「ストレスと背中の痛み」( https://mdf.or.jp/back-pain-stress/ )

🧠 自律神経と「痛みの感じ方」の関係


痛みの感じ方の違いを示す図。中央に人の横顔と脳のイラストがあり、左側には赤い矢印と星印で『交感神経優位の場合:軽い刺激でも強い痛みと感じてしまう』、右側には青い矢印と三日月マークで『副交感神経優位の場合:軽い刺激ではそれほど痛みを感じない』と示されている。交感神経と副交感神経の働きの違いを対比して説明している図。

自律神経は単に体の調整を行うだけでなく、「痛みの感じ方」にも関係しています。
交感神経が過剰に働くと、脳の痛みを感じる中枢(視床・大脳皮質)が敏感になり、本来なら軽い刺激でも痛みを強く感じやすくなることが知られています。


フロンティア研究(Frontiers in Pain Research, 2025)では、慢性的な痛みを持つ人の多くに自律神経の不均衡と痛覚過敏の関連が見られたと報告されています。
👉 参考:Frontiers in Pain Research, 10.3389/fpain.2025.1410808


つまり、「背中の痛みが強いからストレスを感じる」のではなく、「ストレスによる自律神経の乱れが、痛みの感じ方そのものを変えてしまう」場合もあるのです。

🌿 「部分」ではなく「全体」を整える視点で


和室の整体院で、施術者がうつ伏せの女性の背中に優しく手を添えている様子。背中から肩にかけてを整える『調息〈ちょうそく〉コース』の施術例。柔らかな光に包まれた静かな空間で、自律神経を整えるケアを行っている。

背中のこりをマッサージで一時的にほぐしても、自律神経の緊張が取れていなければ、またすぐ戻ってしまいます。

そらまめ整体院では、

  • 自律神経のツボを用いたソフトな整体

  • 火山岩温熱による深部温め

  • 呼吸を整える筋膜調整
    を組み合わせ、体全体のバランスを整える「 調息〈ちょうそく〉コース 」を行っています。

「姿勢を直しても背中がつらい」「ストレスで背中が固まる」
そんな方は、筋肉だけでなく自律神経から整えるケアを取り入れてみてください。

💬 よくある質問


–––– 背中の痛みやこりについて、お客様さまからよくいただくご質問をまとめました。

Q1. 背中の痛みは、ストレスだけで本当に起こるのですか?

A. はい。ストレスを受けると、体は無意識のうちに「交感神経」が優位になります。これは“戦う・逃げる”反応の一種で、筋肉を緊張させ血流を制限する働きがあります。
その状態が続くことで、背中の筋肉が硬くなり、痛みや重だるさが出やすくなります。一見「筋肉痛」のようでも、原因が“心の緊張”から来ているケースも多いのです。

Q2. 背中のマッサージを受けてもすぐ戻ってしまうのはなぜ?

A. マッサージなどで筋肉をほぐしても、自律神経のバランス(特に呼吸や心の緊張状態)が整っていないと、
体はまた“防御モード”に戻ってしまいます。
つまり「筋肉だけをゆるめるケア」では根本的な解決になりにくいのです。
当院では、やさしい刺激で神経をリラックスさせることで、体が “安心してゆるむ状態” をつくるように施術しています。

Q3. 自宅でできる背中のセルフケアはありますか?

A. はい。おすすめは「ゆっくりとした呼吸」と「姿勢リセット」です。

1日数回、背筋を伸ばして鼻から3秒吸い、口から6秒吐く。これを意識するだけで、副交感神経が働きやすくなり、背中のこわばりが和らぎやすくなります。
また、壁に背をつけて“背中全体を預ける”姿勢を取るのも効果的です。
「がんばって伸ばす」より、「ふっと力を抜く」ことを意識してみてください。

🪷 まとめ


背中の痛みは、体の一部だけでなく心と体のバランスの乱れを知らせるサインです。
ストレスや浅い呼吸、長時間の姿勢などで自律神経が乱れると、筋肉がこわばり、痛みが慢性化しやすくなります。


日常の中で「深く呼吸する時間」を意識し、自律神経を整えるケアを習慣にすることが、背中の痛みを軽くする第一歩になるでしょう。

🔖 引用・参考文献

  • Autonomic Balance Differences Through Heart Rate Variability Between Adults with and Without Chronic Low Back Pain, Healthcare (MDPI), 2025.

  • Frontiers in Pain Research, “Autonomic Nervous System and Pain Modulation,” 2025.

  • 医療法人MDF「ストレスと背中の痛み」( https://mdf.or.jp/back-pain-stress/ )

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執筆:水野 浩史(そらまめ整体院 院長)


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